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高機能金属展 2016
2016/04/09
2016年4月6日から8日まで、東京ビックサイトにて高機能金属展(メタルジャパン)が開催された。
今回で3回目となるこの展示会では、鉄、アルミ、銅、マグネシウム、チタンといった金属を扱う国内の主要プレーヤーが出展し、新製品の発表や新技術の紹介等を行った。展示会の主旨が”金属”という包括的なテーマであることで、実際の展示内容も素材だけではなく、後加工やアプリケーションなどバリエーションが豊富であったこともこの展示会の大きな特長である。
特に7日に開催された基調講演の内容が興味深かった。
鉄鋼メーカーからはJFEスチール、POSCO(韓国)の2社、アルミメーカーからは三菱アルミニウムの参加であったが、その中から今回はJFEスチールの講演内容を簡単に紹介する。
講演はスチール研究所 副所長 兼 薄板セクター 副セクター長で常務執行役員の瀬戸 一洋氏。長年、同社において薄板セクターの研究開発を行っていた専門家である。
講演テーマは「JFEスチールの高機能鋼への取組みと今後の展望」と題されたもので、主に自動車用ハイテン鋼・高炭素鋼についての内容であり、ハイテン鋼が求められる社会的な背景やハイテン鋼の種類、特性等ハイテン鋼の基本的解説及び同社がラインナップしている駆動系部品用高炭素鋼板、外販パネル用BHハイテン等、実際の採用部位と材料に要求される必要な特性の詳細な説明を中心にして話が進んでいった。この中で開発材料は単に強度だけを追求するのではなく、プレス加工性といったプロセスに直接関わってくる部分についても同時に開発を進めていくことの重要性が説明され、材料メーカーとしてのテリトリーの広さを感じた。
今後については、”自動車用ハイテンは骨格部品を中心として更なるハイテン化が進み、将来的には1500Mpa(1.5GPa)級の採用が拡大する可能性があり、その際には35%の軽量化効果がある”としたFSVの試算も発表された。
また、自動車以外では地盤変動に強いラインパイプ、は農業向けの新たな鉄粉アプリケーションの紹介があり、”鉄”という材料を徹底的に使いこなす姿勢が明確であった。
最後にデータから見る中国の鉄鋼業全体の傾向の説明があり、これまでの一般的なイメージでとなっている”圧倒的な生産量”だけではなく、高級鋼の輸出増加、突出したR&D費等認識を新たにした内容であった。
今回で3回目となるこの展示会では、鉄、アルミ、銅、マグネシウム、チタンといった金属を扱う国内の主要プレーヤーが出展し、新製品の発表や新技術の紹介等を行った。展示会の主旨が”金属”という包括的なテーマであることで、実際の展示内容も素材だけではなく、後加工やアプリケーションなどバリエーションが豊富であったこともこの展示会の大きな特長である。
特に7日に開催された基調講演の内容が興味深かった。
鉄鋼メーカーからはJFEスチール、POSCO(韓国)の2社、アルミメーカーからは三菱アルミニウムの参加であったが、その中から今回はJFEスチールの講演内容を簡単に紹介する。
講演はスチール研究所 副所長 兼 薄板セクター 副セクター長で常務執行役員の瀬戸 一洋氏。長年、同社において薄板セクターの研究開発を行っていた専門家である。
講演テーマは「JFEスチールの高機能鋼への取組みと今後の展望」と題されたもので、主に自動車用ハイテン鋼・高炭素鋼についての内容であり、ハイテン鋼が求められる社会的な背景やハイテン鋼の種類、特性等ハイテン鋼の基本的解説及び同社がラインナップしている駆動系部品用高炭素鋼板、外販パネル用BHハイテン等、実際の採用部位と材料に要求される必要な特性の詳細な説明を中心にして話が進んでいった。この中で開発材料は単に強度だけを追求するのではなく、プレス加工性といったプロセスに直接関わってくる部分についても同時に開発を進めていくことの重要性が説明され、材料メーカーとしてのテリトリーの広さを感じた。
今後については、”自動車用ハイテンは骨格部品を中心として更なるハイテン化が進み、将来的には1500Mpa(1.5GPa)級の採用が拡大する可能性があり、その際には35%の軽量化効果がある”としたFSVの試算も発表された。
また、自動車以外では地盤変動に強いラインパイプ、は農業向けの新たな鉄粉アプリケーションの紹介があり、”鉄”という材料を徹底的に使いこなす姿勢が明確であった。
最後にデータから見る中国の鉄鋼業全体の傾向の説明があり、これまでの一般的なイメージでとなっている”圧倒的な生産量”だけではなく、高級鋼の輸出増加、突出したR&D費等認識を新たにした内容であった。