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設計・製造ソリューション展(DMS)での金属3Dプリンター
2016/06/26
2016年6月22日から24日までの3日間、東京ビックサイトで第27回設計・製造ソリューション展(通称:DMS)が開催された。
機械要素技術展との同時開催であり、ものづくり全般における重要な展示会である。
金属3Dプリンターに関しては、何といっても松浦機械製作所が発表した大型の金属3Dプリンター「LUMEX Avance-60」が目玉と言えよう。
「LUMEX Avance-60」の最大のセールスポイントは何といっても造形エリアの広さであり、今回の「LUMEX Avance-60」の造形エリアは600mm×600mm×500mmと、現行のパウダーベッドフュージョンタイプの金属3Dプリンター中では、容量的にConcept Laser社の「X line 2000R」を抜いて世界最大となる。また、大型化だけではなく、これまでの400Wから1kWのファイバーレーザーを搭載したことにより、積層ピッチを最大200μmまで厚くすることが可能となり、スキャン速度の高速化ともにこれまで以上にレーザーバリエーションが増え、結果として造形速度の高速化が実現化された。更に、造形機本体の横にセットアップされているリサイクルユニットは、全自動で粉末供給から回収まで行う再利用システムが標準搭載されている。オペレータがグローブボックス経由で直接パウダーに触れる事なく、自動で金属粉末を加工領域に投入し、造形終了後に、未造形粉末を自動回収した後、自動振るい機で分級し、再利用するシステムとなっている。
写真:DMSで発表された「LUMEX Avance-60」
写真:「LUMEX Avance-60」で造形されたサンプルワーク(V8エンジン)
ワンマシーンで後工程基準面の切削が可能で、5軸MCの削り出しと比較すると
43%の工程短縮化になる
【ワーク体積:3,590cc 造形速度:40cc/h】
パウダーベッドフュージョンタイプでSLM Solutions社の代理店となっている愛知産業が今回、新たにSCIAKY社(米国)の電子ビームデポジションタイプの造形サンプルを展示していた。このタイプはパウダーではなく、金属ワイヤーを使ったもので、今回は6:4チタンを使った大型のスクリューを展示していた。従来の工法(削り出し)に比べて工期の短縮(10~15ヶ月→3ヶ月)と材料使用料の少なさ(2,630kg→27kg)をアピールしていた。
写真:愛知産業がSCIAKY社(米国)の大型スクリュー
(2,134mm【L】×559mm【D】)
また、ドイツのレーザー加工機メーカーのORLASER社がデポジションタイプの造形装置を出展していた。本来はクラッディング用だが、今回の展示会では円筒ワークの造形デモも行っていた。同社の日本法人の話では、今後、日本でも同機種の展開を模索している段階。造形エリアは現在、パウダーベッドフュージョンの標準的な250mm×250mmよりは小さく、販売価格は現在、検討中とのことだが、一般的なパウダーベッドフュージョンに比べるとかなり安くなるのではないかとの話であった。
写真:ORLASER社(ドイツ)のレーザーデポジション装置(クラッディング)
写真:造形中(φ20mm程度の円筒形状)
その他のメーカーとしてはEOS社(NTTデータエンジニアリングシステムズ)、Concept Laser社(シーケービー)、3D Systems社(キャノンマーケティングジャパン)、Arcam社(エイチ・ティー・エル)といった欧米の常連メーカーも出展していた。いくつかのメーカーでは中・小型機種でのデモ機による実演も行われていたが、装置については既にリリースされたものが中心となっていた。
機械要素技術展との同時開催であり、ものづくり全般における重要な展示会である。
金属3Dプリンターに関しては、何といっても松浦機械製作所が発表した大型の金属3Dプリンター「LUMEX Avance-60」が目玉と言えよう。
「LUMEX Avance-60」の最大のセールスポイントは何といっても造形エリアの広さであり、今回の「LUMEX Avance-60」の造形エリアは600mm×600mm×500mmと、現行のパウダーベッドフュージョンタイプの金属3Dプリンター中では、容量的にConcept Laser社の「X line 2000R」を抜いて世界最大となる。また、大型化だけではなく、これまでの400Wから1kWのファイバーレーザーを搭載したことにより、積層ピッチを最大200μmまで厚くすることが可能となり、スキャン速度の高速化ともにこれまで以上にレーザーバリエーションが増え、結果として造形速度の高速化が実現化された。更に、造形機本体の横にセットアップされているリサイクルユニットは、全自動で粉末供給から回収まで行う再利用システムが標準搭載されている。オペレータがグローブボックス経由で直接パウダーに触れる事なく、自動で金属粉末を加工領域に投入し、造形終了後に、未造形粉末を自動回収した後、自動振るい機で分級し、再利用するシステムとなっている。
写真:DMSで発表された「LUMEX Avance-60」
写真:「LUMEX Avance-60」で造形されたサンプルワーク(V8エンジン)
ワンマシーンで後工程基準面の切削が可能で、5軸MCの削り出しと比較すると
43%の工程短縮化になる
【ワーク体積:3,590cc 造形速度:40cc/h】
パウダーベッドフュージョンタイプでSLM Solutions社の代理店となっている愛知産業が今回、新たにSCIAKY社(米国)の電子ビームデポジションタイプの造形サンプルを展示していた。このタイプはパウダーではなく、金属ワイヤーを使ったもので、今回は6:4チタンを使った大型のスクリューを展示していた。従来の工法(削り出し)に比べて工期の短縮(10~15ヶ月→3ヶ月)と材料使用料の少なさ(2,630kg→27kg)をアピールしていた。
写真:愛知産業がSCIAKY社(米国)の大型スクリュー
(2,134mm【L】×559mm【D】)
また、ドイツのレーザー加工機メーカーのORLASER社がデポジションタイプの造形装置を出展していた。本来はクラッディング用だが、今回の展示会では円筒ワークの造形デモも行っていた。同社の日本法人の話では、今後、日本でも同機種の展開を模索している段階。造形エリアは現在、パウダーベッドフュージョンの標準的な250mm×250mmよりは小さく、販売価格は現在、検討中とのことだが、一般的なパウダーベッドフュージョンに比べるとかなり安くなるのではないかとの話であった。
写真:ORLASER社(ドイツ)のレーザーデポジション装置(クラッディング)
写真:造形中(φ20mm程度の円筒形状)
その他のメーカーとしてはEOS社(NTTデータエンジニアリングシステムズ)、Concept Laser社(シーケービー)、3D Systems社(キャノンマーケティングジャパン)、Arcam社(エイチ・ティー・エル)といった欧米の常連メーカーも出展していた。いくつかのメーカーでは中・小型機種でのデモ機による実演も行われていたが、装置については既にリリースされたものが中心となっていた。